交通安全協会や自家用自動車協会で使用承諾書を発行してもらう事もある

大阪で車庫証明の申請手続きをする際に、時々ですが交通安全協会という言葉を聞く事があります。どういった場面で耳にするかといえば使用承諾書をもらいに行く時です。

車庫証明を申請する場合には、その駐車場を使用する権利を持っている事を証明しなければなりません。自分の持ち家の敷地内を駐車場とする場合には、自認書という書類に氏名住所・押印して申請書類に添付すればその証明ができます。

駐車場がマンション付属の敷地内にあるものであったり、月極の駐車場を借りるような場合は、大家さんや管理人に使用承諾書という書類をもらいます。
ところが大阪の場合、こういった場合に使用承諾書ではなく、駐車場に係わる届出事項変更通報書・保管場所使用承諾証明書という名の書類を渡される事が時折あります。

こんな書類

各地区によって様式は変わります。

これをもらってさてどうすればいいのかという話ですが、そのまま書類に何も記入せずそれぞれの駐車場の住所地を管轄する交通安全協会もしくは自家用自動車協会(書類に記入されている提出先)というところへ提出します。
提出するタイミングは車庫証明申請よりも前の段階。

交通安全協会・自家用自動車協会について

それぞれの地域の交通安全協会や自家用自動車協会の場所はホームページから調べる事ができます。

特に場所を調べなくても、だいたい警察署の裏手かすぐ近くにあります。
でも一応警察とは別組織という事になっています。このあたりはここではあまり述べませんが検索すると色んな事がわかるので興味がればどうぞ。

時々、他府県のディーラーさんから「交通安全協会に提出するようにと書類をもらったのですが、これは何ですか?」と質問される事があります。あまり調べた事がないのではっきりした事は言えませんが、こういったシステムは大阪独特のものなのかもしれません。

他にモータープール部会や駐車場協会なんていう名で呼ばれている地域もあります。

交通安全協会・自家用自動車協会へ届出事項変更通報書を提出するとどうなるのか

交通安全協会もしくは自家用自動車協会へ「駐車場に係わる届出事項変更通報書」提出すると、使用承諾書・所在図・配置図のセットを渡してもらえます。

たいていの交通安全協会では、この時に車庫証明の申請書も提出するように言われ、渡すと使用承諾書その他とまとめてホチキス留めし、一括りにまとめられて返してもらえます。

協会によっては車庫証明申請書に以下のようなハンコを押して貰えます。

こっちは使用承諾書に押されるもの

そしてひとまとめになった書類群を持って次に向かうのは、駐車場住所を管轄している警察署です。警察署の窓口で先ほど渡されたホチキス留めの書類を全部提出して車庫証明申請を行います。

交通安全協会でも申請書の内容については簡単に確認されますので、もし間違いがあった場合などはその段階でもある程度わかります。

その為、交通安全協会もしくは自家用自動車協会を経由した書類を提出すると、内容が間違っているという事はほとんどありませんので警察署の窓口での内容確認もスムーズに進みます。

ちなみに過去に一度だけ、車庫証明申請書に書かれた駐車場住所の表記と交通安全協会が出してきた書類上の住所が違うという事がありました。原因は申請書の記入ミス。その時は結局そのまま警察署で申請し、申請者の印鑑を車庫証明の受け取り時に持参して、そこで修正するという方法で対処しました。

交通安全協会もしくは自家用自動車協会経由で申請すると車庫証明の審査期間が短くなる

駐車場の使用承諾書については、もしもらえない場合は駐車場の契約書で代用する事が可能です。地図なども自分達で用意する事はできます。

つまり、使用承諾書を交通安全協会もしくは自家用自動車協会で発行してもらわなくても申請をする事は特に問題なくできるのです。

しかしこのように交通安全協会を間に通して車庫証明の申請をすると、ひとつだけメリットがあります。そのメリットとは車庫証明の申請から受け取りまでの期間が短くなるという事です。

大阪の場合、車庫証明の申請をしてから実際に交付されるまでの間は通常5営業日ほどかかります。(地域によってはもう少し短いところもあります)

これが交通安全協会を通した申請をすると、最低でも1日は短くなります。
場合によってはもっと短くなる事も。

どうしてそうなっているのかわかりませんが、何故かそんな仕組みになっています。1日くらいと思うかもしれませんが、月末で納車期限がせまってきている時などは地味にこの期間の短縮が力を発揮する事となります。

なお、大阪市の都島区では交通安全協会内モータープール部会というこの種の会がありますが、ここは書類の発行だけでなく警察署への提出までしてもらえます。
そして車庫証明の交付予定日には電話で連絡までしてくれるという、なかなか珍しいサービスまでありました。

交通安全協会から使用承諾書をもらうには費用がかかる

このように交通安全協会に使用承諾書を発行してもらうと車庫証明の受け取りまでの日数が短くなりますが、その代わり手数料を支払わなければなりません。

不思議な事にそれぞれの交通安全協会によってこの手数料の金額は違います。
大体2000円~3000円の間くらい。普通車と軽自動車でも金額は変わります。

もちろん警察署で支払う車庫証明申請証紙代の2200円+500円とは別の手数料です。
結果、車庫証明申請1件あたりの必要手数料が数千円高くなってしまいます。

本来駐車場の契約をしている段階でその場所の使用承諾はうけているはず。
それに加えて使用承諾書をもらうのにさらにお金がかかるという事に納得がいかない場合は、交通安全協会や自家用自動車協会を通さずに申請するというのも検討していいでしょう。

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